2009年12月27日日曜日

イギリスのアスベスト問題

とあるきっかけから、イギリスでもアスベストに関する話を専門家から聞く機会があったので書き出してみます。
必ずしも正しくは無いかもしれませんが参考のために記述します。

イギリスにおいてもアスベストの問題(健康被害)は認識されている。
1987年に一般向けの建材の使用は禁止された。
例外として宇宙開発、核開発目的においては依然使用されている。
1987年以前の家では天井に塗ったセメントなどにアスベストは含まれている場合が多い。但し含有率は一般に低く0.01%ほどである。
また1987年以降でもアスベスト建材のデッドストックを使っている業者が一部見受けられるため注意が必要。
またアスベストの吹きつけなどは一般には見られないはずである。よって改装や解体を行わない限り問題はない。
天井などの張替え工事を行う場合には、事前のアスベスト検査が必要である。
仮にアスベストが検出された場合には、部屋をシールドしてから工事を行う事になっており、工事後に屋内の空気に含まれるアスベスト量を測定することになっている。
ちなみに一般家庭内における空気中のアスベスト含有量は、屋外にて検出される量に比べて一般には低い。
屋外にて多く検出される理由は、おもに列車や車のブレーキパッドによるものである。
またロンドンの地下鉄駅などでは、現在でも多くのアスベストが検出される。
との事でした。

私の感想としては
一般建材にアスベストが使われていることを意識していないので、DIYが盛んなイギリスにて自分で改装工事を行った場合、アスベストを吸入してしまう人がいるのではないかと心配になりました。
こちらでは、アスベスト含有を判定した上でそれらを専門に撤去する専門業者もいてビジネスとして確立されているように感じました。
ロンドン地下鉄については、言われてみればアスベストが飛び回っていそうな「ニオイ」がしていそうですが、実際にどれだけの量が検出されているのかは聞きませんでした。

日本において一般に大気中には1立方メートルあたり平均630本あまりのアスベスト繊維が飛散しているそうである。そして日本では2004年までアスベスト含有率が1%以下の製品については生産が許可されていた。
WHOによれば、アスベストは発がん性物質であると勧告しているものの、1立方メートルあたり1万本以下であれば健康上のリスクは著しく低いとしている。

アスベストについては今後積極的に避ける必要があるが、あまりヒステリックになる必要は無いようだ。
とは言え、イギリスや日本を含めて自分で建てていない家などの建材を張り替えたり穴を開ける場合には、アスベストが使われている可能性の認識と十分な注意が必要ですね。